意外と見落としがちな「無形」の強み

さまざまな企業と接する中で、自社の得意とする分野が見えていない場合が多いです。

特に、数字や目に見える実績などは得意分野がわかりやすいですが、社風や社員の日頃の努力や気配り、顧客に対するサービスなどは、どうしても日常の「当たり前」になりやすく、アピールとして見落としがちです。

特に、BtoCにおいては、一人の社員の些細な一言が喜びをもたらしたり、「なんだか雰囲気の良いお店」という、一言では表せない「得意分野」があります。

社内で、教育を熱心にされている企業様であればあるほど、そういった当たり前にしていることをアピールすることは考えないとおっしゃる方も多いです。なぜなら、これくらいのことは、プロとして当然と考えており、敢えてアピールすることは、レベルが低いのではと思われるのを恐れるためです。

安心してもらうための情報提供

しかし、インターネットで事前に企業を調べるようになった現代では、「当たり前のこと」を「当たり前として」掲載しておくことが、プロの情報提供の形になっています。なぜなら、まずは情報を提供・開示しているか、事前に明確かどうかが消費者や顧客にとって安心材料になるからです。

インターネット活用はあくまでも「人」とのコミュニケーション

そして、インターネットを活用する前に、考え方を変えなくてはいけない部分があります。インターネットでお問い合わせを得ること前提に活動を開始すると、皆さんが望まない結果が訪れます。会社のアピールだけを掲載して、宣伝のみをしていると、「ああ、また広告か」と思われ、SNSなどのせっかく集めたフォロワーを解除されたり、フォローする人たちも、広告宣伝目的の人たちや同業他社が集まってきてしまいます。

では、どうすればいいか。インターネットを自分が使う時の立場に立ってみてください。自分がダイエットに興味があれば、インターネットでダイエットについての動画や商品の情報を調べたり、優秀なトレーナーや栄養士がダイエットの仕方について教えてくれる本がないかAmazonで調べたりするでしょう。例えば、そのダイエットトレーニングのページに辿り着いた時、目標設定の仕方が具体的に、すぐ取り入れられそうな内容で書いてあったとしたら、トレーニングの仕方や食事のメニューが書かれていたら、活用してみようと思います。そこに、トレーナーがついて、ダイエットをすることを提案されたら、一度は聞いてみようと思うかもしれません。

あくまでもインターネットの向こうには「人」がいることを忘れてはいけません。

価値提供する姿勢はインターネットもリアルも同じ

どんな顧客にどんなニーズがあって、それを解決してあげることが仕事だとした時、インターネットでも同じことが言えるということです。企業は、価値を提供しています。どれだけの価値を提供できるかが、インターネットの活用のポイントになります。

SEOも「価値を提供するサイト」を目指す

SEO(Googleなどの検索エンジンで上位に表示させること)をどうしたらいいですかとよく質問されます。これも簡単なことで、誰よりも価値のある記事を書くことです。Googleの方針がまさにそれだからです。検索キーワードに合致したページの中で、これは価値があるなとGoogleが判断すれば良いわけです。では、そのGoogleはどのように日々判断プログラムをアップデートしているかというと、検索する人が欲しい情報を的確にわかりやすく手に入れるようにです。そうしないと、Googleを使ってもらえないからです。

つまり、Googleの上位になる方法も、インターネットを活用する方法も同じ、「価値ある情報を提供し続けること」が肝になってきます。

御社が提供できる「価値ある情報」とは?

では、「価値ある情報」とは何か?それは御社が事業展開していること、社長・社員それぞれが持つ得意分野、そして人柄など多岐にわたる資産があります。その有形無形に関わらず、企業の中にある「得意分野」や「長所」をインターネット上に提供していくことで、価値ある情報を届けていく。そうすることでウェブサイトの価値が高まり、多くのファンを獲得していけるようになります。安心してサービスを受けられたり、課題を解決したり、コミュニケーションがとれる場を用意したり、さまざまな貢献をインターネット上で行うことが可能です。

企業ごとに異なるインターネット上での活躍

それぞれの企業ごとにインターネットの活用方法は異なってきます。そして、運用をしていく中でヒアリングを重ねることで、さらに見えなかった得意分野を発見したり、作り上げていくことが可能となります。

経営資源として、「人」「モノ」「カネ」「情報」と言われるように、「情報」は資源としても資産としても投資をしていく必要があります。そしてインターネットは、経営資源の全体の底上げをしてく核となっています。もし、何も手をつけていないとしたら、まずは、ヒアリングをする中で、自社について考えることが第一歩かもしれません。